2020年 5月

炎症もはっきりしないのに、リウマトレックスは不適当。生物製剤はまったく必要ない。

<40歳 男性>
4月より、左手首に腫れと痛みが出現。整形外科を受診したことろ、リウマチ専門病院を紹介された。そこでのMRI検査で、左手根骨の腫脹と滑膜の増殖があり、びらんも疑われた。左手根骨周囲の腱鞘炎であろうという診断だった。

検査では、リウマチ因子、抗CCP抗体ともになく、CRP(±)、MMP-3は74.1とほぼ炎症はみられなかった。主治医からは、回帰リウマチと診断されたようで、リウマトレックス2cap/週が処方され、「今後は生物製剤の注射に変わる」と言われた。

初診の時、データに異常がないことを不審がられていたことと、今後金額がかかる注射に変更するということもあり、本当にリウマチなのかどうかもう一度確認したくて、当院を受診。

持参した検査データをみてみると、リウマチ因子、抗CCP抗体ともにマイナス、関節破壊も炎症所見もほぼ認められなかった。リウマチの診断基準も満たされておらず、活動性もないので、リウマチの診断はできない状況で、当然治療は必要ないと思われる。

回帰リウマチは100%否定できないが、発作が起きたときの炎症所見はほぼなく、関節の破壊もない。リウマチ因子もないことから、可能性は非常に低く、今回は手首に炎症を起こしただけ、所謂腱鞘炎であると考え、専門医での治療を勧めた。

炎症もはっきりしないので、リウマトレックスは不適当であり、生物製剤はまったく必要のない症例であった。

効果のある治療を変更された

 

リウマチの発症は17歳。リウマチと近医で診断され、リウマトレックス4cap/週を処方された。しかし、効果はみられず転院した。

そこでプレドニン(5)1T/日、リウマトレックス4cap/週を処方されるも、症状は改善しなかった。

母親が「リウマチが治った」を読み、当院受診を勧め、夜行バスでの来岡となった。

検査してみると、抗核抗体、リウマチ因子、抗CCP抗体すべて陽性。CRP(2+)、MMP-3 437.8と活動性が著明であった。そのため、アクテムラ(点滴、1回/月)に変更した。効果は劇的で、CRPもMMP-3も正常値になり、関節痛も消失した。

計4回の点滴をしたが、東京、埼玉等に緊急事態宣言が出たため、来院ができなくなった。近医にかかるため、紹介状を書いた。
紹介状には、アクテムラが著効を示し、今後そちらの病院での治療を希望されることを書いた。

ところが先日、彼女から「メドロールが処方されたが、服用して良いか?」と問い合わせがあった。やっと中止できた薬をまた処方されていことに驚き、念のため「アクテムラは上手くいっているの?」と聞くと、「エンブレルに変わったんです」という答えが返ってきた。紹介状の意味がないじゃないかと憤慨したが、母親と一緒にアクテムラができる病院を探したほうが良いことを勧めた。

これは、アクテムラで効果があるという紹介状に書いたのに、その意味をなさず、まだ時代遅れの治療をするという、非常に嘆かわしいことである。

リウマチ発症のタイミングを検査データでとらえられた

 

令和2年2月、手首に痛みが出現(熱感あり)。食道がんフォロー中の担当医より、リウマチの検査を勧められたため、当院を受診。

初診時の検査にて、リウマチ因子、抗CCP抗体ともに陽性。CRP(-)、MMP-3 37.2でリウマチの活動性は全く認められないので、発症していないと伝える。(手首の熱感は認められた。発症している?)

3週間後、手首に強い痛みがあり来院。手首の痛みも熱感も増強していたため、再度検査。CRP(±)、MMP-3 104.6と明らかに正常枠を超えていて、リウマチの活動性が認められたため、治療を開始。

これは、3週間でリウマチの発症のタイミングを、検査データでとらえられたという、非常に珍しいケースである。

リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はない。

 

指の痛みが出現したため、総合病院整形外科を受診。リウマチが疑われたため、同院内科を受診。検査より、リウマチ因子、抗CCP抗体ともに陽性、炎症も骨破壊も激しいということで、リウマトレックス4cap/週で治療が開始された。

詳しい説明もなく納得できなかったため、本当にリウマチかどうか知りたくて、当院を受診。

検査してみると、リウマチ因子、抗CCP抗体ともに陽性。しかし、CRP(—)、MMP-3は38.9と炎症所見もなく、リウマチの活動性は認められなかった。

リウマチの素因はもっているが、まだ発症していないので、今は治療の必要はないことを説明した。

その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

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