今回ご紹介するのは、今受けているリウマチ治療に疑問を持ち来院された、40代女性のケースです。
受診前の経過
2023年2月、両手のこわばりとしびれがあったため、近医受診。血液検査の結果、リウマチはなく更年期ではないかと、婦人科受診を勧められた。
[リウマチ因子(-)、抗CCP抗体(-)、CRP 0.05]
そのため婦人科でホルモン療法を始めたが、症状は改善しなかった。
10月、月に1回リウマチのドクターが派遣される内科を受診した。そこでの血液検査で「血沈が少し正常ではない。リウマチに当てはまる」と診断され、プレドニンとケアラムでの治療が開始となった。11月、生物製剤ケブザラでの治療に変更となり、プレドニンは中止され、ケアラムは継続された。
その後も治療を継続しているが、注射を打たない月、ケアラムを服用しない日があっても、症状に変化がなく、治療を続ける必要はあるのか?と疑問を持つようになった。そこでリウマチについてネットで検索し、当院ホームページを見ての受診となった。
当院初診時の炎症の有無
持参された検査データをみると、リウマチ因子も抗CCP抗体も陰性でしたので、リウマチの体質がないことは明らかでした。そして炎症所見も全くないため、リウマチという診断も治療も間違っていました。
患者さんの手のレントゲンを撮ると、手指の関節裂隙の狭小化が著明でした。そのため、パソコンを使う仕事であれば、手の過度の疲労がこわばりやしびれとして現れていたものと推察されました。そのため、婦人科でホルモンを半年投与したとしてみても、それが痛みの原因のすべてではないため、改善には至らなかったものと思われます。
患者さんには、リウマチではないこと、手の使い過ぎや女性ホルモンの低下などがこわばりの原因であることを詳しく説明し、必要のない治療は中止することを勧めました。
これによく似た、リウマチ因子も炎症所見もないのに、関節エコーやMRIで炎症があると言われ、リウマチと誤診される悪質なケースも、これまで何度もありました。
しかし今回は、関節エコーやMRIではなく、血沈が少し高いということだけでリウマチと診断し、ステロイドや免疫抑制剤、生物製剤を使用していました。患者さんが治療をしても変わりがないことを伝えると、「一度注射を止めると耐性ができて効かなくなる」と脅しのように言うという、なんとも悪質極まりないケースでした。
このようなドクターには、十分気をつけて欲しいと願うばかりです。






