2020年 3月

発症もしていないのに…薬で体調を崩して当院へ

<85歳 女性>
平成28年、草取り中に、下肢のしびれ、膝、股関節に痛みがあり、動ききにくくなる。近医を受診し、血液検査にてリウマチと診断され、プレドニン5㎎/日、メトトレキサート4cap/週を処方され、ときどき肩などに局注を受けていた。

平成29年、主治医が変わったため、生物製剤のアクテムラが追加になった。炎症も関節痛も消失したが、6回目終了後、ふらつきなどの体調不良があった。主治医は、アクテムラの副作用と考えられ中止となった。その後、生物製剤のシンポニー(月1回)に変更された。

「膝から下がカチカチに腫れ変色している」と主治医に伝えると、「プレドニンの副作用だ」と言われた。

知人から、「あまり変形がないので、私と同じように、リウマチがまだ発症していないのではないか」と言われ、当院受診となった。

持参された検査データをみると、炎症所見はあまりみられなかった。レントゲンを撮ってみても、リウマチの変形はほぼみられなかった。抗CCP抗体も、MMP-3も、一度も検査されていなかったが、リウマチ因子は600と高く、前医はリウマチ因子を定期的にはかり、それをメルクマールに治療を継続していたようだ。そのため、85歳と高齢にもかかわらず、使用すべきではないステロイドを処方し、リウマトレックス、シンポニーと、非常にリスクの高い薬も処方されていた。

リスクの高い薬が、必要もないのに処方されていたことは、非常に遺憾である。

炎症がなければすべての薬を中止し、炎症があればアクテムラの治療を再開し、その後、その他の薬は減量~中止する予定である。

ヘバーデン結節とブシャール結節

<62歳 女性>
平成30年10月、右手の人差し指(2)、中指(3)、薬指(4)のDIP関節の痛みが強くなり、近医を受診。そこで、リウマチと診断され、アザルフィジンを処方された。

一向に症状が良くならないため、通っている整体で相談したところ、当院を紹介され、受診することとなった。

持参された検査データをみてみると、リウマチ因子は陽性、CRPは0.05以下、抗CCP抗体はマイナスで、リウマチの活動性は全く認められなかった。滑膜炎を表すMMP-3は検査されていなかった。

手のレントゲンを撮ってみると、右手指のDIP関節は関節裂隙狭小化と石灰化がみられ、典型的な変形性指関節症であり、右の第2・3・4指のPIP関節も腫れが認められた。これらより、ヘバーデン結節、ブシャール結節と診断した。

リウマチの体質はあるが、まだ発症していないので、治療は必要ないと説明した。今後、発熱やこわばり、指の腫れがひどくなったなど、変わったことがあれば来院することを勧めた。

これは、リウマチ因子が陽性なだけで、まだ発症していないのに治療をされていた例である。

その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

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