外反母趾からくる痛みなのに、リウマチの体質があるために治療を求めて来院

今回ご紹介するのは、炎症がないのに足の痛みがあるという50代女性のケースです。

受診前の経過

2026年4月、両足の第1趾のつけ根に腫れと痛みが出現したため、近医整形外科を受診。血液検査の結果、炎症は高くないが、リウマチ因子と抗CCP抗体(高値)が陽性のためリウマチと診断され、リウマトレックスやプレドニンなどでの治療を勧められた。
〔RF 24、抗CCP抗体 1296、CRP 0.07〕  炎症はない
自分にはアレルギーが多くあり薬に対して不安があったため、伯母がかかっていた総合病院を紹介してもらった。
そこでは、血液検査や関節エコーをされ、その結果リウマチと診断された。この時、抗CCP抗体は高値だが、CRPとMMP-3は正常値だと言われた。
〔抗CCP抗体 500以上、CRP 0.19、MMP-3 37.1〕  炎症なし・活動性なし
自宅に戻り、リウマチについてネットで検索した時、当院のホームページに辿り着いた。そこには『炎症がなければ、治療は必要ない』と書かれていた。自分には炎症がないので、治療が必要ないことはできた。リウマチでなければ、痛みはどこからきているのか知りたいと思い、受診となった。

当院初診時の炎症の有無

持参された検査データをみると、リウマチ因子(+)、抗CCP抗体(+)のため、リウマチの体質をもたれていることはわかりました。
しかし、全身の炎症を表すCRPも、関節の炎症を表すMMP-3もどちらも正常値であることから、リウマチは発症していないことは明白でした。
診察した結果、両足の痛みは典型的な外反母趾によるものでした。しかし軽度~中等度の変形であったために、かかりつけの整形外科では見落とされて「外反母趾ではない」と言われたことを信じていたようです。現実に足が痛いのでリウマチ以外には考えられないのに、炎症がないことに納得ができず、来院されたようでした。
ご本人には、リウマチの活動性はないので、足の痛みは【外反母趾によるもの】と詳しく説明しました。

どんなに痛みがあっても、血液検査に異常がなければ治療は必要ありません。
外反母趾の変形による痛みなので、矯正できる専用の装具やサポーターなどを使えば、痛みは軽減するのではないかと思います。

リウマチの体質があっても、炎症がなければ治療は必要ありません。
CRPとMMP-3が同時に上昇した時に、治療の対象になるのです。

 

 





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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