今の治療は、私に一番合っていますか?

アクテムラとメトトレキサートの併用は必要ないと聞いたことがあったので相談したいと思いました

質問

<70代・女性>
18年前に発症、リウマトレックスを量を増減しながら治療してきました。
時々、肩やひじや手首、指の関節の腫れや痛みはありましたが、発症三年後くらいからは落ち着いていました。
なお、下半身には症状はありません。骨の変形もありません。
ところが、三年前くらいから、一度に何か所かが一度に腫れて痛みが出たり、その症状がいままでは一日か半日で終わっていたのが数日続くようになりました。
当時はメトトレキサート2㎎を週二日に分けて3錠のんでいましたが、アザルフィジン250㎎を一日2錠追加になり、続けていましたが症状がよくならず、去年2月からメドジェクト7.5㎎を週一回になりましたが、症状が治まらず、去年7月からアクテムラ62㎎オートインジェクター162㎎0.9mlを2週間に一回自己注射が加わりました。
そして8月にはCRPが0.05以下になり、症状も全くなくなり体調もとてもよくなりました。
ちょうど1年間アクテムラを続けていて、CRPも正常値をずっと続いているので、薬を減らしたいのですが、かかりつけの先生に伺ったところ、アクテムラはそのままでメドジェクトの回数を減らすかまたメトトレキサートに戻すかといわれました。アクテムラは費用が高くて大変なので、できれば以前のようにメドジェクトかメトトレキサートに戻せればと思ってしまいます。やはりアクテムラは必要なのでしょうか。
また、3年前に左乳房の非浸潤の早期乳癌にかかり手術をしています。手術だけで抗がん剤や薬は必要ないといわれています。アクテムラは強い薬のような気がして癌などにも影響はないのでしょうか。
アクテムラとメトトレキサートの併用は必要ないと聞いたことがあったので相談したいと思いました。
細かいデータのファイルを送ることが出来ずすみません。
お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。

回答

メトジェクトで効果不十分のため、アクテムラが追加されCRPが0.05以下になったということは、効果があるのはアクテムラだけですので、メトジェクトはまったく必要ありません。
アクテムラだけで寛解しています。
根本的に、アクテムラとメトジェクトは併用しません。

一般的に、アクテムラは、免疫抑制剤と思われていますが、抗炎症剤です。
当院では約16年、治療に使っており、副作用もほとんどなく、非常に効果的で安全な薬だと考えています。

当院の患者さんで、乳がんの術後5年以内の方1名、術後5年経過した方1名、計2名がアクテムラで治療をしましたが、どちらの方もがんの再発もなく、問題ありませんでした。

メトジェクトやメトトレキサートは、元は抗がん剤です。
毎日使えば抗がん剤なので、あなたのがんの再発予防としてはよさそうに思われますが、週に1回使えば免疫抑制の作用があり、免疫力が抑えられてしまい、がんの再発のリスクを高めてしまいます。
安くても、命がけの治療になりますので、安全で効果のあるアクテムラのみでの治療を勧めます。

2週ごとのアクテムラ自己注で効いているのであれば、3週でも効果があると思われます。
担当の先生に、注射の間隔についてを相談されてみてはいかがでしょうか。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます

今後感染リスクがあるリウマトレックスは飲用したくないと思ってます

質問

<60代・男性>
7年くらい前からRFおよび抗CCP抗体が140~300ぐらいに推移することが多々あり、リウマチ予備軍として、2か月に一度程度血液検査をしてました。現在に至るまで、レントゲンをとっても、骨には異常を認めません。添付写真のとおり、骨(関節)ではなく、比較的柔らかい部分が1~2日腫れ、自然に治ります。一番ひどいときは、オーグメンチンを3日(朝、夕食後)に飲用すれば完治します。リウマチと決めつけられたのは、昨年4月左膝からふくらはぎが腫れ、水を抜いたとき(黄色い水)だったことと、この時にヒアルロン酸注射時にたぶんばい菌が入り、水を抜いても1日でまた腫れの繰り返し、即日手術をし、1か月入院、プレドニン5㎎とバクダ飲用し退院、退院後は、リウマトレックス2mg金曜日
(朝・夕各2錠)、プレドニン1mg4錠(毎日)、フォリアミン錠5mg(日曜・1錠)でした。この間は、血液検査はほぼ正常、腫れ、痛みは継続。2024/10/24 CRP 0.09、MMP-3 152.3、2024/12/26 CRP 0.18H 、MMP-3 102.8、4月になって医師がかわりました。2025/4/18 CRP 0.22、MMP-3 144.4、2025/5/30 CRP 0.40 、RF 393.5 、リウマトレックス(火曜日朝、夕各2錠)フォリアミン(木曜朝1錠)バクダ(月、水、金 朝1錠)、2025/7/11 CRP 0.89 RF測定なし、抗CCP抗体 280、薬を引用すると、虫刺され、擦り傷がなかなかなおらなかった。虫さされは、膿んだりして皮膚科で別治療した。7/11以降、自己判断で薬を中止し、8/8血液検査がどうなるか確認したところ、CRP 0.52、RF、CCP、MMP-3の測定が無かったので医師に尋ねたところCRPが下がってるので今のまま薬を続けましょうとのことでしたがリウマトレックスを服用することにより感染リスクが高いと思われるので自己判断で飲用しないつもりです。また、痛み、腫れ症状がでる日前のにヤマザキパンのコッペパン(ジャムマーガリン)を食べると比較的高確率で症状がでることが判明、医師に伝えたところ聞いたことがないと言われた。7/11~今日に至るまで上記パンは食べず、マーガリンは食べなかったところ、発症はしてません。ちなみにコロナは1度もかかってません。(免疫異常のおかげだと思っております)5年くらい前に肝臓数値(AST、ALT)が異常値になり3日ほど入院、自己免疫性肝炎。しばらくウルソ飲用、通院はしていますが、血液検査に異常なく飲用しておりません。今後感染リスクがあるリウマトレックスは飲用したくないと思ってます。リウマチ以外に考えられる病気があれば教えてください。ちなみに家系でリウマチの人はいませんでした。母と妹が軽い甲状腺っていってました。岡山まで行きたいのはやまやまなんですが、今のところなかな時間もとれません。神奈川、都内で先生と同じ考えをもち医療に携わっておられる医師があいれば紹介いただけると助かります。

回答

「リウマチと決まったのは、水を抜いた時黄色い水だったから」ということですが、
軟骨がすり減り自己防衛のために溜まった関節液も、黄色く透明な関節液になります。
リウマチによる炎症性の関節液は、白血球やタンパクを多く含むので、黄色く濁っています。
細菌などによる感染性の関節液は、白血球が多く膿を含み、白っぽく濁ります。
いかなる場合も、関節液を調べることで原因はわかります。
このように、健康な状態でも関節液は黄色いことはあります。
リウマチが発症しているかどうかの詳しい検査もせず、関節液を調べることなく手術をし、プレドニンやリウマトレックスを投与するという治療は、私の中ではありえないと思います。

関節リウマチの治療は、炎症を抑えることです。
リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性でも、炎症がなければ治療は必要ありません。
全身の炎症を表すCRPと、滑膜炎を表すMMP-3が同時に上昇した時のみ、リウマチの活動性があるということで、治療が必要になります。
どちらも上昇していなければ、炎症はなくリウマチは発症していないので、治療の必要性はありません。

あなたが治療を始められた時、リウマチの治療が必要な状態だったかは、データがありませんので定かではありません。
今、薬を服用されていないということですので、CRPだけでなくMMP-3も同時に調べ、リウマチの活動性の有無を確認することをお勧めします。
CRPとMMP-3、どちらも上昇していなければ、炎症はなくリウマチの活動性はないということですので、治療は必要ありません。
どちらも異常値の時には、リウマチの活動性がありますので、治療が必要になります。
その時にはまたご相談いただければと思います。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます

一生、リウマチと付き合わないといけないのかと思うと気がとても重いです。

質問

<60代・女性>
篠原先生、初めまして。
先生のホームページを拝見し、メールさせて頂きます。

リウマチの診断を受けたのは24/9/30の血液検査後です。
まずはMTXで治療を始めましたが副作用が出だしたので、24/11/26にアクテムラを2週間に一本の自己注射になり、今に至っています。
上記の通り、白血球の数値と血小板の数値が下がり始めて先月から3週間に一本になりました。
先生のご説明で白血球減少は見せかけで免疫は低下は実際にはしていないとのことですが、血小板も下がってきていて、心配です。
又、注射の間隔が1週間長くなるのも少し不安です。

又、炎症数値は下がりましたが、指の関節部はなんか重い感じが残っています。
こわばりはありませんが。
ずっとこんな感じなのでしょうか❓

リウマチの診断を受ける少し前に骨粗鬆症の診断も受けていて、リセドロンを週1回飲んでいますが、なかなか数値が改善せず、カルシウムの数値が今回、下がっているのでカルシウムの薬を飲み始めました。
これはリウマチと関連ありますよね❓

予期せぬリウマチの発症で心配ばかりしています。
一生、リウマチと付き合わないといけないのかと思うと気がとても重いです。

どうぞ良きアドバイスをお願い致します。

回答

「担当医の誤解」
①アクテムラの副作用で白血球数が減少したために、1週間延ばしたこと
これは間違っています。
私の15年間の経験上、アクテムラを使うと、ほとんどの方は白血球数が減少します。
これは、見かけ上減少しているだけなので、全く問題はありません。

②アクテムラの副作用で血小板が減少しているために、1週間延ばしたこと
確かに、アクテムラの副作用で血小板が減少する頻度は、1.8%と報告されているようです。
しかし私の経験上、3割近くの方は血小板が減少しています。
血小板は、10万以上あれば、出血のリスクが少なく問題はありません。
5万を切るようであれば、すぐ中止し薬の変更が必要戸思われます。

上記のように、担当の先生が誤解されているだけですので、1週間延ばす必要はありません。
(参考ですが、3週間毎でも、CRPが0.05以下であれば、2週間毎と同じ効果があるということになります。
しかし、季節によって変化することもありますので、2週間毎に戻すことを勧めます。)

③リウマチの治療は、CRPを下げることです。
治療でできることは、CRPを下げることですので、CRPが下がっても、手指に違和感があるのであれば、過去にリウマチの活動性があったときにダメージを受けた箇所だったり、よく使い過ぎていたり、すでに変形があるなどで、違和感が出ている可能性があります。
治るまでには時間がかかることもありますので、治るまでは大事に使うことを勧めます。

④骨粗鬆症についてですが、
女性は生理が止まると、ホルモンの関係で骨がもろくなり、骨粗鬆症が起こりやすくなると言われています。
あまり知られていませんが、リウマチは初期の段階から、レントゲン的に骨粗鬆症の所見がみられます。
そのため骨粗鬆症の治療は必要だと思います。
しかし治療をして、カルシウムを飲んだからといって、全ての人が数値が正常化したり、骨折のリスクがなくなるわけではありません。
どんな治療をしたとしても、身体特に筋肉をよく使って動かなければ、薬はあまり吸収されないと思われます。
骨粗鬆症が気になるようであれば、筋肉を強くするために運動をすることをお勧めします。
ストレスでCRPが上昇するということは、聞いたことはありません。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます

私はリウマチなんでしょうか?②

質問

<40代・女性>

先週、アザルフィジンを1日2錠に増やされました。前回も2錠に増やされましたが直感的に感じることがあって、1錠を2錠に増やされると腫れや痛みが酷くなるイメージです。そのようなことはないとドクターは言いますが、言うことを聞いてアザルフィジンを2錠飲んだ方が良いのでしょうか?

アクテムラ、近くの大学病院(日赤)で取り扱いあるとの情報を入手しました。私の今のレベル(軽度)でも早くからアクテムラは採用すべきですか?また一度打ち始めたら低コストの飲み薬に戻すことは難しいですか?お薬が良いのは重々理解できるのですが、問題はコストでして。。。医師に薬を替えて欲しいと訪ねれば「うちはCRPが1以上もしくは腫れが毎日続くでない限り薬は変えません。」と言うし、正直どこの病院でフォローしていただくのかベストかわからなくなってしまいました。

あと、CRPはストレスでも上がりますか?更年期かもしれませんが、ストレスが多く鬱気味です。特に朝。。

回答

ストレスでCRPが上昇するということは、聞いたことはありません。

ドクターは患者さんを選べませんが、患者さんはドクターを選ぶことができます。

滑膜が狭くなったら薬を変える、CRPが1を超えなければ薬は変えない、といった考え方は、あなたが選んだドクターの考え方がそうであって、私のところでは、考えでいません。

一般的に、リウマチの痛みには、ロキソニンなどの消炎鎮痛剤は効果がありません。
あなたは、ロキソニンを飲むほどではないということですので、痛みの程度が軽いのではないかと思われます。
ロキソニンが効くのであれば、抗リウマチ薬のアザルフィジンやアクテムラも、必要ないと思われます。

プレドニンは、少量の服用でも、滑膜炎を表すMMP-3を上昇させてしまいますので、リウマチの活動性があるのかどうかがわからなくなってしまいます。
プレドニンは、リウマチの治療には必要のない薬ですので、早急に中止することを勧めます。

プレドニンを中止して1カ月前後の血液検査で、全身の炎症を表すCRPと、滑膜炎を表すMMP-3が同時に上昇した時、リウマチの活動性があるということになり、治療が必要になります。
リウマチの活動性がある場合、ロキソニンなどの消炎鎮痛剤は効果がありませんので、抗リウマチ薬での治療が必要となります。
このような場合、アクテムラはコストはかかりますが、副作用が少なく、安全で効果が期待できます。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます

その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

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