地方の総合病院でリウマチと誤診され、プレドニンとリウマトレックスで重大な副作用が出たために、大学病院に収容されたが、一向に改善せず当院へ

今回ご紹介するのは、リウマチは発症していないのに治療をされ副作用が出現した、40代女性のケースです。

受診前の経過

2021年、右第1趾の腫れ、右股関節痛が出現し、右肩が挙上困難となったため、近医整形外科を受診した。血液検査でリウマチの数値は高いが、発症はしていないと言われた。
その後両膝、両肘も痛くなったため、2023年6月地元の総合病院の内科を受診した。大学病院から派遣されたドクターに、血液検査の結果関節リウマチと診断され、リウマトレックスやプレドニン(10㎎/日)が開始となった。
すると体調を崩し、精神状態は不安定となり、肝障害も出現した。そのためリウマトレックスは中止となり、生物製剤の自己注射に変更となったが、プレドニンはそのまま継続された。
しかし、3桁にも上昇した肝障害は一向に改善せず、手に負えないということで、大学病院に転院となった。
そこでは生物製剤は中止となり、JAK阻害剤オルミエントでの治療が開始となった。
それでも症状は改善せず、ナノゾラの自己注射に変更になるも、全身に発疹が出現したため、すべての治療が中止となった、。
その後、オルミエント錠での治療が再開となり、現在に至っている。
薬が次々と変わりながらも治療を続けてきたが、症状は一向に改善せず、肝障害は残ったままで、体重は20㎏も増えた。そのため、このまま治療を続けていくことに不安があり、本当にリウマチなのかという疑問も持つようになった。知人の紹介もあって、当院を受診することになった。

当院初診時の炎症の有無

検査データを全く持たれていませんでしたので、当院で検査してみると、
リウマチ因子(+)、CRP(±)、MMP-3 43.6、抗核抗体(+)
リウマチの体質は持たれているようですが、全身の炎症を表すCRPと、関節の炎症を表すMMP-3のどちらもほぼ上昇しておらず、リウマチの活動性はみられませんでした。
診察してみると、患者さんの手指などには変形がありませんでした。本当にリウマチの治療が必要な状態だったのかを確認するため、地方の総合病院での検査データを取り寄せてもらい見てみると、
リウマチ因子(+)、抗CCP抗体(-)、抗核抗体(+)、CRP 0.14、MMP-3 33.3
CRPもMMP-3もどちらも正常値でした。炎症所見が全くありませんので、リウマチの活動性も治療の必要性も全くない状態だったことがわかりました。そのために、重度の肝障害が出現したり、プレドニンを服用したことで体重が増加したりと、様々な障害が出ていることを説明しました。
リウマチはこれまで一度も発症していないので、治療は必要ないことを説明し、今後JAK阻害剤を中止し、プレドニンを徐々に減量していけば、肝障害なども改善してくるのではないか、ということを話しました。

リウマチ因子が陽性ということだけで、初めから病気は発症していないのに、予防投与や先行治療をするケースが非常に多くあります。これはリスクだけが多い、全く意味のない治療なのです。
初診で診察したドクターも、大学病院のドクターも、詐欺という犯罪を犯したことになると、私は考えます。





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当院のリウマチ治療 リウマチSOS

執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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