朝のこわばり、指の腫れはリウマチ?
朝のこわばりや指の腫れは、50歳前後の女性に多くみられる症状です。
これをネットで調べると、「リウマチの初期症状」と書かれているので、リウマチではないかと心配されることでしょう。
しかし大半は、リウマチの初期症状というよりも、『使い過ぎ』や『老化に伴った変形性指関節症』が症状の原因です。
実際リウマチの方はごくわずかです。
このことを理解して、病院を受診してほしいと思います。
『CRP』と『MMP-3』
リウマチと聞くと、「変形」や「痛み」などにより、今までのように日常生活が送れなくなる、仕事や家事ができなくなり家族に迷惑がかかる、ということが心配になるのではないでしょうか。
〇朝のこわばりや痛み、疲れやすく栄養状態が悪くなる時には【CRP】が上昇
〇関節が変形するためには【MMP-3】が上昇
と、【CRP】と【MMP-3】が大きく関わってきます。
【CRP】と【MMP-3】が上昇しているかどうかで、リウマチが発症しているかどうかがわかります。
血液検査をしたときには、注意してみてください。
リウマチの治療は、炎症を止めること
リウマチを心配して病院を受診する場合、ほとんどの方が整形外科を受診されます。
しかし、リウマチは内科、膠原病科が専門の病気です。詳しくはこちら
それはさておき、病院を受診すると、血液検査をされるでしょう。大抵の病院では、【リウマチ因子】【CRP】を調べると思います。
実は、リウマチ因子よりもリウマチになる可能性がはるかに高い【抗CCP抗体】、直接変形に関わる【MMP-3】も必要です。
※抗CCP抗体とMMP-3を同時に検査する場合、保険上どちらかは実費になります
リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性であれば、リウマチの体質は持っています。
しかし、リウマチの体質があるだけでは、治療する必要はありません。炎症もないのに、体質を治療するということは、身体への負担が多く、リスクしかないのです。
リウマチは免疫の病気ですが、実際に起きていることは炎症です。そのため、リウマチの治療は、リウマチを治すのではなく、炎症を止めることが、正しい治療なのです。
”リウマチの治療が必要かどうか”は、リウマチが発症していて活動性があるかどうか、です。
それは【CRP】と【MMP-3】が指標となります。
この2つが同時に上昇している時が、炎症が起きているということです。炎症が起きているということは、リウマチの活動性があるということですので、治療が必要となります。