その診断、本当にリウマチ?間違った治療が招く危険

50歳前後の女性は、運動することが少なく、家庭での手を使うことが多くなり、ホルモン減少のせいもあって、ゴツゴツした男性の手のようになる方が多くみられます。すると「朝のこわばり」「手指の腫れ」が出てきて、「リウマチかも」と思い始め、ネットで調べるでしょう。すると、リウマチの初期症状とよく似ていることに気が付きます。

そのため病院を探すと、近くの整形外科がリウマチの看板を出しているので、受診することになります。そこで血液検査をすると、RF(-)、抗CCP抗体(-)でリウマチの体質もなく、CRP(-)、MMP-3正常値で炎症所見もないのに、奥さんの病気は「まだ検査には出ていません」が、たぶん「リウマチでしょうね」と言われたりすることもあります。

患者さんは、リウマチになりたくない(変形が怖い)ので、「何とかなりませんか」と、言うと思います。
すると、ドクターは、「少し早いけど、リウマチによく効く薬を軽めに出してみましょう。リウマチは早期発見・早期治療ですから」と言って、免疫抑制剤のリウマトレックスがおそらく処方されることになります。この薬は、もとは抗がん剤で、今も使われています。しかしそれは劇薬なのです。

!注意!
リウマチでない方に、リウマチの薬を処方することは、患者さんの安全を脅かす可能性があり、大変危険な行為です。
朝のこわばりや手指の腫れは、必ずしもリウマチが原因とは限りません。日常的な使いすぎや、年齢による変化が考えられるケースも少なくありません。

2カ月が経過した頃、ドクターは、「痛みはどうですか」と聞いてきます。
患者さんは、「まだ治っていません」
するとドクターは、「少し高いけど、更によく効く注射があります。副作用が知られているので、気を付けなければならないのですが、生物製剤の注射に変えてみますか」
患者さんは、「“痛みが止まる”のなら、ぜひお願いします」

!注意!
炎症反応が確認されない場合、生物製剤による治療は必要ありません。

『リウマチを心配する患者さん』と、『リウマチの患者さんをいつも待っているリウマチ科のドクター』の間では、このような「恐ろしい会話」が普通に行われているのではないかと予想できます。
免疫抑制剤は免疫異常を抑える薬で、生物製剤の注射は炎症反応(CRP)を抑える薬なのです。リウマチそのものを治してしまう薬なんかないのです。

リウマチと診断されて薬をもらった時は、このことをぜひ思い出していただきたいと切に思います。

詳しくは、当クリニックのホームページもしくは書籍「リウマチを止める」を読んでいただけたらと思います。
それでも解決できなければ、ホームページ内「リウマチSOS」でもアドバイスしています。

医療法人わいわいクリニック院長 篠原 佳年

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