抗核抗体、リウマチ因子は陽性でも、炎症所見はなく痛みもないのに、薬を勧められました。すぐに治療は、本当に必要ですか?

質問

<40代・女性>リウマトイド因子 137、抗CCP抗体 0.6、CRP 0.03
手の第一関節と人差し指の付け根の痛みがあり、血液検査したところ、添付した結果がでました。
手に腫れはありません。

すぐ薬を飲んだ方がいいと言われました。
副作用が怖く説明もあまりなかった為、別の病院にも行ってみようと思っていますが、MMP3もそこで調べてもらえばよろしいでしょうか?

それとも、この結果から、治療をすぐ開始した方がいいのでしょうか?
調べると、早く治療を始めるのがいいと書いてあり、不安です。

回答

あなたは、リウマチ因子が陽性ですので、リウマチの体質をもたれています。
CRPは0.03ですので、炎症は全くありません。
そのため、リウマチの活動性はありませんので、関節リウマチとは診断できず、当然治療の必要はありません。

リウマチの治療は、炎症を抑えることです。
リウマチ因子が陽性でも、炎症がなければ、治療は必要ありません。
また、リウマチに予防投与、早期投与は必要ありません。
CRPとMMP-3が同時に上昇した時のみ、リウマチの活動性があると判断し、治療が必要になります。

リウマチは、第一関節には異常は出ません。
原因は、老化現象で、ひどくなるとヘバーデン結節と呼ばれています。
手指の痛みは、関節の軟骨が減り、すき間が狭くなったために、痛みが出ているので、リウマチは一切関わっていません。

「リウマチ因子が陽性ということだけで、炎症はないのに治療を始められた」というSOSが、多く寄せられています
リウマチ因子が陽性でも、炎症がないということは、自分の力でリウマチの発症を抑えている、ということです。
自分の力で発症を抑えているところに、治療を始めてしまうと、発症を早めてしまうことがあります
もう一度お伝えしますが、CRPとMMP-3が同時に上昇していなければ、炎症がありませんので、治療は必要ありません。

今は、CRPが0.03ですので、おそらくMMP-3も正常値だと思われますので、いますぐ調べる必要はないと思います。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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