症状がないあるいは軽いうちは、このまま様子見で良いでしょうか? それとも、定期的に炎症反応を調べたりといった検査をしておいたほうが良いのでしょうか?

質問

<女性>
こわばりや関節痛が続き整形外科受診、血液検査の結果、RF(+)抗CCP抗体(+)でしたが、CRP(-)のため何も治療は行っておりません。
MMP-3や赤沈は検査項目にありませんでした。
症状が続いたり強くなったりするようなら再受診をとのことでした。

現在はこわばりはなくなり、関節痛はあったりなかったりといった状況です。
受診した際は痛みの程度も強かったですが、今は痛みが出た際にも生活や仕事に支障はない程度です。
そのためそれっきり受診していません。

ただリウマチ体質があることはわかったので、やはり発症の不安はあります。
症状がないあるいは軽いうちは、このまま様子見で良いでしょうか?
それとも、定期的に炎症反応を調べたりといった検査をしておいたほうが良いのでしょうか?

よろしくお願いいたします。

回答

あなたは、こわばりや関節痛があったとしても、CRP(-) ですので、こわばりや関節痛は、リウマチとは一切関わっていないということです。
こわばりや関節痛などの原因の約9割は、老化や使い過ぎによるものです。

今は、自分の力でリウマチの発症を抑えている状態です。
そこに、予防として治療をしてしまうと、抑えている力を抑えられてしまうため、リウマチの発症を早めてしまう可能性があります。

リウマチは炎症がなければ治療は必要ありません。
CRPとMMP-3が同時に上昇した時、治療が必要になります。

定期的に受診する必要はなく、微熱や今より悪い状態(生活ができにくい状態)が3日~1週間続くようであれば受診し、CRPとMMP-3を調べてもらってください。
CRPとMMP-3が同時に上昇していれば、リウマチが発症したということですので、治療が必要な状態です。
リウマチ因子と抗CCP抗体は共に陽性で、リウマチの体質があることは変わらないので、こちらは調べる必要はありません。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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