リウマトレックスの副作用がひどいため増量できないので、メトジェクトに切り替えましたが、リウマチ因子が上がっています。

質問

リウマチ因子定量 33.0、CRP 0.24、MMP-3 40.3

2年前にリウマチと診断され、リウマトレックスを処方されました。(2mgを朝晩1錠/週)
リウマトレックスの副作用、吐き気、腹痛、肝臓の値の悪化があったのですが、服用後にレントゲンで確認したところ、足指の骨の破壊が沈静化し、今も痛みはありません。
途中、リウマチ因子の値が100超えから少し下がって停滞したので、サラゾスルファピリジンを追加し、以降リウマチ因子は40くらいで停滞していました。
リウマトレックスの副作用がひどいため増量できないので、メトジェクトに切り替え、血液検査をしましたが、リウマチ因子が上がっており、このままこの服用でいいのか不安になってご相談させていただきました。
よろしくお願いいたします。

回答

リウマチ因子についてです。
リウマチの体質の有無を確認するためには、リウマチ因子(RF) 、抗CCP抗体を調べます。
検査データを確認したところ、リウマチ因子しか調べられていないようです。

リウマチ因子が陽性でも、発症するのは10人中2人。
つまり、発症しない人もいます。

リウマチが発症したかどうかは、
・全身の炎症を表すCRP
・滑膜炎を表すMMP-3
この2つが同時に上昇しているか、を見ます。

データを拝見したところ、MMP-3の上昇は一度もありませんでした。
また、貧血もなく、アルブミン・血沈も正常値です。
検査データを総合的にみても、リウマチは一度も発症していない、治療は必要ない状態と考えられます。

リウマチの体質があったとしても、リウマチ因子が陽性・高値だとしても、発症していない(CRPやMMP-3の上昇がない)のであれば、治療の必要はありません。

リウマチの治療は、リウマチ因子を下げることではありません。
炎症をとめることです。

今の治療は必要ない、と考えられます。





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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