リウマチ因子が陽性でも、炎症がなければ治療は必要なし。ヘバーデン結節は老化現象で、リウマチは関わっていない。

質問

<50代・女性>
右手の第1関節が半年くらい前から痛み始めて、今は右手中指の第1関節が腫れて痛みがあります。
10月10日に近所の整形を受診し、レントゲンとエコーでヘバーデン結節と診断されましたが、念のためリウマチの検査もすると言われ、1週間後に血液検査の結果が出てリウマチと診断されました。
RF117,CRP0.640だからということです。抗CCP抗体は0.6未満、MMP-3は23.9でした。肺のレントゲンは異常なしで、肝臓の検査もすべて陰性でした。右手のレントゲンでは関節の間がせまくなって、骨がすり減っていると言われました。エコーでは何も言われませんでした。
免疫抑制剤を始めると言われたので、リウマチ専門医のいる整形に紹介状を書いてもらって転院しました。
転院先の整形ではレントゲンをとって、両手と手首の触診をして、血液検査の結果をみてリウマチの診断の点数は6点で今すぐ治療を始めるより、第2関節や手首に症状が出てからでいいから様子を見ましょうと言われました。免疫抑制剤を使う治療は大変なので、抗CCP抗体が陰性でそれほど悪いタイプではないから慎重にしたいということでした。
現時点でリウマチを発症しているのか、ヘバーデン結節なのかわかりません。
母もヘバーデン結節で親族にリウマチの人はいません。
漢方薬と痛み止めが出ましたが、自分でエクオールを買って飲み始めました。
私はリウマチを発症しているのでしょうか?

回答

第一関節の腫れや変形の多くは、老化や遺伝が関わっています。
リウマチは、手指の第一関節におきることはありません。

あなたは、抗CCP抗体は陰性ですが、リウマチ因子が陽性ですので、リウマチの体質をもたれています。
しかしリウマチ因子が陽性でも、10人中2人しか発症しないと言われています。

あなたが、リウマチの治療が必要かどうかは、
全身の炎症を表すCRP、関節炎(滑膜炎)を表すMMP-3を調べ、
CRPとMMP-3が同時に上昇した時のみ、治療の対象になります。
あなたは、CRP 0.64、MMP-3 23.9 ですので、リウマチの活動性はなく、治療の必要はありません。

リウマチの治療は、免疫異常を抑えることだと思っているドクターが多くいますが、実際におきていることは炎症ですので、炎症を抑えることが治療になります。
リウマチの体質があるだけで、血液検査に異常がなくても、関節エコーやMRIで炎症があると誤診し、治療を始めるドクターがいますが、CRPとMMP-3が同時に上昇していなければ、治療は必要ありません。
炎症がないのに治療を始めると、命がけだけではなく、リウマチの発症を早めてしまう可能性が大いにあります。
炎症(活動性)がなければ治療は全く必要ないということを、あなた自身が理解する必要があります。

転院先の整形外科で「第二関節や手首に症状がないから」、「抗CCP抗体が陰性でそれほど悪いタイプではないから」様子をみた方が良いとのことですが、これは明らかに間違っています。
CRPとMMP-3が同時に上昇していなければ、たとえ手指に腫れや痛みがあっても、治療は必要ありません。

多くのドクターは昔の治療をそのまま行っていますが、15年前からリウマチはよくなる治療があります。
医者頼みにせず、自分の病気は自分で理解することが必要だと思います。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます

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