抗GAL欠損IgG抗体とRFが高く、炎症反応の数値は低いですが、全身の倦怠感や膝の症状などからリウマチとして受診すべきか悩んでいます

質問

<50代 女性>
昨年から梅雨〜夏にかけて悪化する関節に悩んでいます。
2025年7月に登山後膝の痛みと水が溜まった症状で整形外科を受診しました。
指(主に第1関節)の痛みもあり念の為と血液検査を行った結果以下の数値でした。

【2025.07-08】
RF 30、リウマチ因子IgG (+)、抗CCP抗体 0.5、抗GAL欠損IgG抗体 44.5
CRP 0.02
指の関節が第1関節だったことと強い投薬を望まなかったので、膝をサポートするべく筋トレを行い、免疫を上げる食生活を心がけ、時々鍼治療に通って過ごしました。

【2025.10】
RF 40、CRP(-)、MMP-3 35.6
冬〜春にかけては指の腫れと痛みもとれ、登山をしても膝に問題はなかったのですが、最近2026年6月に再び登山の後膝に違和感と手指の強い痛みと腫れを生じました(主に第1関節、片手は人差し指の付け根も)。

再び自由診療の医療機関にて血液検査を希望したところ数値は悪化していました。
【2026.06】
RF 42、抗CCP抗体 00.5未満、抗GAL欠損IgG抗体 64.1 (上昇)
MMP-3 27.6、CRP (-)
抗GAL欠損G抗体とRFが高く、炎症反応の数値は低いですが、全身の倦怠感や膝の症状などからリウマチとして受診すべきか悩んでいます。

毎年梅雨時期には体調はすぐれない体質でしたので、季節的なものとして我慢していけば良いのか、できる事なら飲み続けなければならない強い薬よりも漢方などで身体の調子を整えるようにしてみたいのですが、先生でしたらどのように治療開始を決断されますでしょうか?

普段の生活が成り行かないほどの症状ではないのですが、趣味としていた登山の予定をできれば諦めずに続けたいのですが、膝の痛みが出ると登山もままならず膝関節の崩壊も心配です。

回答

【リウマチの体質の有無】について
あなたは、リウマチ因子と抗GAL欠損IgG抗体が陽性ですので、リウマチの体質をもたれていることは、理解しました。

【炎症の有無】について
全身の炎症を表すCRPも、関節の炎症を表すMMP-3も、どちらも正常値です。
炎症所見は全くありません。

炎症がないということは、リウマチの活動性がないということです。
活動性がないとは、リウマチは発症していないということです。
そのため、治療の対象にはなりません。

リウマチの治療は、炎症を抑えることです。
リウマチ因子などの数値を下げることではありません。
リウマチ因子などがいくら高くなったとしてみても、あなたには抑える炎症がありませんので、治療する意味はありません。

あなたが感じておられる諸症状は、今は、リウマチは一切関わっていません。
膝だけの問題ではないかと思われます。
靱帯の問題なのか、変形性膝関節症なのか、関節液が溜まっているのかなど、膝を専門にしている整形外科で診てもらうことを勧めます。

整形外科を受診された時、リウマチ因子などが陽性であることを伝えてしまうと、「関節エコーやMRIで炎症がある」ということで、必要のない治療をされてしまう可能性があります。
関節エコーなどで炎症があると言われても、血液検査に異常がありませんので、予防治療も、早期治療も全く必要ありません。

関節リウマチは、体質があっても、炎症がなければ治療は必要ない、ということをご理解いただければと思います。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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