はやく治療をはじめないと変形のスピードがはやいと言われ、とても不安です。

質問

<50代 女性>
昨年12月より、右手指のこわばり・両肩が痛く上がらない・両膝の痛みなどの症状あり、リウマチ内科受診しました。
関節エコーで赤く炎症が起こっている所見あり、血液検査で根の深いリウマチと診断され、治療薬を紹介されました。
舌がん、咽頭がん、食道がんの既往があり、日常生活も送れているため、なるべく薬を使いたくありません。

先生がおっしゃるように炎症所見がなければ、たとえ抗CPP抗体が1000を超えていても経過観察でよろしいでしょうか?
はやく治療をはじめないと変形のスピードがはやいと言われ、とても不安です。

<検査結果>
CRP 0.8
MMP-3 40.9
RFリウマチ因子  119
抗CCP抗体  1079.7
抗核抗体   40未満

ご意見お願いいたします。

回答

原則的に、リウマチ因子、抗CCP抗体が陽性ですので、リウマチが起こる可能性は高いです。
今は、CRP 0.8(±)、MMP-3 40.9 ですので、リウマチの初期の初期かもしれません。
しかし、MMP-3が正常値なので、当院では、治療はしません。
CRPが先行して上昇した後にMMP-3が上昇した、という方は当院でも数名いらっしゃいましたが、あなたがそれに該当するかどうかは、わかりません。

今リウマチが起きている、という証拠がはっきりあるわけではありませんので、治療をするかどうかに関しては、私は今は必要ないと思います。
当院では、関節エコーやMRIでの関節の炎症は採用しませんので、治療の参考にはしていません。

ご存知かと思いますが、リウマトレックスはもとは抗ガン剤です。
毎日飲めば抗ガン剤で、週に1回飲めば免疫抑制剤になります。
リウマトレックスを飲めば、ガンの予防になると思って勧める方もいますが、週に1回飲めば免疫抑制剤なので、逆に、ガンの再発のリスクが高くなると思われます。

リウマチにしてはあなたの症状は多すぎるので、今ある痛みはリウマチが直接関係していないのではないかと思われます。

CRPとMMP-3が共に上昇した時、初めてリウマチは治療が必要になります。
変形するためには、滑膜の炎症MMP-3の上昇が関わってきます。
滑膜の炎症がないリウマチはありませんので、今は待って、1カ月、2カ月経過を追って検査をしてみてはいかがでしょうか。

もう一度言いますが、CRPとMMP-3が共に上昇した時に治療が必要になります。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます





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当院のリウマチ治療 リウマチSOS

執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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