リウマチで、プレドニンとリウマトレックスを2~3年投与されている。しかし一向に良くならないのは、一体どうして?

これまで多くのリウマチSOSに答えてきましたが、それらをまとめたような相談内容の方が、医療相談に来られました。
30代女性 医療関係者。2年近くリウマチの治療をしてきたが、本当にリウマチなのか、一番適した治療は何かということで、初診時からの検査データを持って、母親と一緒に来院されました。

初診時の検査データ 処方された薬
リウマチ因子(+)、抗CCP抗体(+)
CRP(-)、MMP-3 20.2
プレドニン(5)1T/日
リウマトレックス(2)6cap/週

私は本当にリウマですか?    

NO!

リウマチの体質はあるようですが、CRPとMMP-3が正常なので、炎症がなく治療の必要はありません。治療すれば劇薬なので危険!
今は発症していませんが、免疫抑制剤で免疫が弱まると、リウマチの発症が早まる可能性があるので、絶対に治療は必要ないのです。    

先生には「炎症がないリウマチもある」と言われました。

NO!

炎症のないリウマチは存在しません。活動性がなければ、一般的には関節リウマチと診断できないので、治療の対象にはなりません。

関節エコーで「炎症がある」と言われました。

NO!

エコーで炎症があれば、滑膜炎があるということですので、MMP-3が上昇するはずですが、あなたはそうではありません。

セカンドオピニオンでは、「小さい関節の炎症はCRPに出ない」と言われました。

そんなバカな話はありませんリウマチは、ほとんどが小関節におこります。炎症がないということは、リウマチはおきていない、ということです。

体調が良くない日が続いています。

必要のない、危険な薬を飲んでいるからです。

あなたは、プレドニンとリウマトレックスを投与されていますね。
プレドニンは脈を早くし、身体を興奮させ、不安が増す作用があります。
リウマトレックスは免疫抑制剤ですので、身体の機能を落とす薬です。
炎症もないのに、劇薬のプレドニンやリウマトレックスを投与されるなんて、危険以外の何ものでもありません。
こんな治療は、犯罪と同じです。

今後はどのようにしたらよいですか?

リウマトレックスは、薬を止めても反動が来ないので、すぐに中止してください。
プレドニンは、まずは半分に落として、一週間体調に変化がなければ早い時期に中止できます。

一つだけ注意すること!

治療前はリウマチは発症していなかったのに、リウマトレックスなどを服用すると、リウマチが発症してしまうことが多くみられます。
そのため、薬を中止したら2~3週間後に、CRPとMMP-3を調べて、発症していないかどうかチェックする必要があります。

もしCRPとMMP-3が異常値なら、発症したということですので、治療が必要になります。
その場合、プレドニンやリウマトレックスなどではない治療薬で、私はアクテムラをお勧めします。

これらはすべて、リウマチを専門にしているドクターたちの、思慮不足・知識不足・自分に有利な勝手な思い込みによって引き起こされています。
これを機に、患者さん自身が、リウマチについての理解を深めてほしいと思います。





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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