炎症はないのに、リウマチ因子と抗CCP抗体が高いだけで治療が始まった。本当に治療は必要?

質問

<40代・女性>
一年程前から朝起きた時の足の裏の痛みがあり、半年ほどで階段を降りたりするのが困難になり、2025.1月25日に近くの病院に行き、血液検査をした所リウマチ因子が高く145.5、抗CCP抗体が970.8、CRP値が0.10でした。
その後大きな総合病院を紹介され、2月20日にまた検査をし、その時はCRPが0.09で、免疫抑制剤を飲むことに抵抗があり、プレドニゾロン20mgとケアラム朝25mgで治療を開始しました。
すぐに足の痛みは取れましたが、手首の痛みがありました。熱感や腫れなどはありませんでした。日常生活は普通におくれている程度の痛みです。
その一カ月後ケアラムを夜も飲み始めました。この時も手首だけの痛みでCRP値は0.10でした。
先日5月1日に、やはり免疫抑制剤を飲むことに決め、メトトレキサートを2mg3錠を1週間に一度朝飲むことになり、ケアラムは一日2回、一錠ずつ、プレドニゾロンは2日に一度10mgに減りました。
この時、CRP値は0.08でした。
今、手首の痛みだけで、その他何も症状が無いのですが、この治療で大丈夫なのでしょうか、あまり親身になってくれるような医師ではなく、こちらに相談させて頂きました。
よろしくお願いいたします。

回答

あなたは、リウマチ因子も抗CCP抗体も強陽性ですが、CRPはいずれも(-)ですので、炎症反応がありません。
そのため、今ある手首の痛みは、リウマチは関わっていないと思われます。

リウマチはCRPとMMP-3が同時に上昇した時のみ、リウマチの活動性があり、治療が必要な状態となります。
今は、リウマチの活動性がありませんので、リウマチの治療は一切必要ありません。
そのため、プレドニンを含め免疫抑制剤も服用する意味がありません。

薬を服用して痛みが治まったとしても、プレドニンは使い痛みなども抑えますが、副作用が多く、リスクが高い薬です。

薬の服用を中止して痛みが出てきたときには、手首の専門に診てもらうことをお勧めします。

リウマチSOSにてご相談の際は、検査データをお送りください。検査データがあれば、的確なアドバイスができます





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執筆者プロフィール

篠原 佳年(しのはら よしとし)

1950年生まれ、徳島県池田町出身。岡山大学医学部大学院卒業後、岡山大学部第三内科を経て、現在、医療法人わいわい・クリニック理事長、医学博士。
膠原病、主に関節リウマチを専門としている。一早く生物学的製剤アクテムラを導入し、全国から多くの方が来院。現在まで約700例の実績。

その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。



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