その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。
その他の疾患
SLEが消えた?
今回ご紹介するのは、SLEと診断され治療に対して不安を持たれていた40代女性です。
≪受診前の経過≫
1996年頃、低音性突発性難聴になり、総合病院の耳鼻科で点滴治療を受けた。耳鳴りは改善したが、全体倦怠感や微熱が1週間続いた。耳鼻科で症状について相談すると、同病院内科を紹介されたため受診。血液検査の結果、蝶形紅斑や腎障害などの症状は無かったが、抗核抗体陽性と母親がSLEということからか、全身性エリテマトーデス(SLE)と診断された。(ANF(+))
兄の働く大学病院の皮膚科に入院し、プレドニン(5)8Tでの治療が開始となった。その後は、状態が悪くなれば入院・治療を繰り返した。
2005年頃、激しい腹痛があり、前述大学病院腎臓内科に救急搬送された。ループス腎炎と診断され、その後も入退院を繰り返した。
この頃、プレドニン(5)1T/日、プログラフ2T/日となり、その後プログラフはプラニケルに変更となった。
2023年5月、左第2指にしびれが出現。テニスをしているせいか、左腕の痛みも感じるようになった。
9月中旬、左肩甲骨から上腕にかけての痛みが出現。鎮痛剤を服用するも効果はなかった。主治医からはプレドニンはリスクがあるため、新しい治療への変更を勧められているが、その注射に対しての不安もあったため、当院受診となった。
≪当院初診時の炎症の有無≫
持参された検査データを総合的にみると、2012年には、抗DNA抗体(+)、抗RNP抗体(+)、抗Sm抗体(+)で、まさにMCTDと思われる検査結果を持たれていました。
・しかし今、炎症反応もなく、補体も正常で寛解状態なので、治療を変更する必要があるのか
・また、そもそも腎障害もなく、腎生検もされていないので、本当にSLEなのかどうか
疑問に思われましたので、詳しく検査してみました。
当院での検査
抗ds-DNA抗体(-)、抗U1-RNP抗体(-)、抗Sm抗体(-)、CRP(-)、血清補体価 35.8
今回の検査で、SLEの自己抗体は驚くことに、全く消失していました。
補体値も正常でなおかつ炎症所見もないので、今の治療で病気を抑えることができていて、今は寛解状態であることをお話ししました。
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