リウマチ性多発筋痛症・成人スチル病

リウマチ性多発筋痛症と関節リウマチの二つの病名が付き、同時に治療をされていたケース

今回ご紹介するのは、二つの病名が付き同時に治療をされていた90代女性の方です。

≪受診前の経過≫
専門医でリウマチ性多発筋痛症と診断され、プレドニン内服治療開始。その後リウマチもあると言われ、リウマトレックスが追加されました。
寒くなり、体調もすぐれず、今の治療が本当にあっているのかということで、当院を受診。

≪当院初診時の所見(炎症の有無)≫
持参された検査データをみると、リウマチ性多発筋痛症の診断は間違っていませんでした。しかしリウマチ因子も抗CCP抗体もなく、リウマチ自体の存在がないので、リウマトレックスは中止とし、プレドニンは内服継続を指示しました。
経過をみるため1か月後詳しく調べてみると、全身の炎症を表すCRPはマイナス、滑膜炎を表すMMP-3は若干の上昇。リウマチ性多発筋痛症の活動性は認められず、非常に落ち着いている状態でした。

リウマチ性多発筋痛症と関節リウマチが同時に存在することはあり得ません。
もしも同じような診断をされている方がいらっしゃいましたら、当院へご相談ください。

≪考察≫
この方は、地方の基幹病院で、週一回大学病院から来られる先生に診てもらったそうです。
この先生は血液内科が専門で、「リウマチ性多発筋痛症は県では二ヶ所しか治療できる病院がないので、紹介状を書きましょう」と言ったそうです。自分は専門外と言ったつもりが、相手には通じず診療を任されることになったようです。
しかし、いくら専門外でもこれはいけません。高齢の方にプレドニンやリウマトレックスを簡単に処方するのは間違っています。副作用が多いので、細心の注意を払い吟味する必要があるのです。








その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

書籍について
PAGE TOP