リウマチの体質はないが、リウマチに似た症状があるケース(炎症なし)

たとえリウマチの体質があったとしても、炎症所見がなければ治療は必要ない

今回ご紹介するのは、リウマチと診断されるも、薬の内服に不安があったという60代女性です。

≪受診前の経過≫
以前から右股関節に痛みがあったため、近医の整形外科を受診。レントゲンを撮ったところ「右股関節と骨盤が癒着している」と言われ、2023年3月総合病院受診。血液検査の結果からリウマチと診断され、リウマトレックス2c/週とフォリアミン、鎮痛剤が処方された。しかし薬について不安があったため服用はしなかった。
実際に自分は本当にリウマチなのか、また処方された薬は服用しても良いのかという疑問もあり、当院受診となったようです。

≪当院初診時の炎症の有無≫
持参された検査データをみると、リウマチ因子は陽性、全身の炎症を表すCRPは0.32でした。抗CCP抗体とMMP-3は調べられておらず、リウマチと診断するには、必要十分なデータがありませんでした。
そこで詳しく検査してみると、この度リウマチ因子は陰性、抗CCP抗体も抗核抗体も陰性、CRP(-)、MMP‐3:25.3と正常値でした。
リウマチの素因も炎症所見もないので、治療は必要ないということを説明しました。
股関節のレントゲンを撮ってみたところ、右側の関節裂隙は極端に狭小化し、歩行にも支障が出るような所見でした。股関節に関しては、人工関節の専門医を受診される予定だということでしたので、そちらで詳しくみてもらうよう話しました。

今回のケースでは、リウマチ因子が陽性から陰性に転じるという驚きがありました。
これは検査した場所が違うからかもしれませんが、たとえリウマチ因子が陽性であったとしても、炎暑所見も何もないのに、治療を開始するということはあってはならないのです。
何度も言っていますが、必要のない治療はリスクしかないのです。


  Q.リウマチ因子が「陽性」から「陰性」に転じることはよくあるのでしょうか?
  A.リウマチ因子が「陰性」から「陽性」に転じることはあります。しかし「陽性」から「陰性」に転じたのは、リウマチ治療
    に携わって約40年になりますが、出会ったことはありませんでした。
    検査ミスではないかと考えられます。








その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

書籍について

リウマチの体質はないが、リウマチに似た症状があるケース(炎症なし)

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  6. たとえリウマチの体質があったとしても、炎症所見がなければ治療は必要ない

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  17. どこの病院でもわからない病気、リウマチ性多発筋痛症(いつもリウマチと誤診される)

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  22. リウマチではないのに一方的に誤診され、劇薬のステロイド剤と免疫抑制剤が処方されたケース(まさに詐欺行為)

  23. リウマチは全くないのに、足を見ただけで「リウマチ」と診断されたケース

  24. 誤診に誤診を重ねたケース②全く正常なのにリウマチと誤診され、様々な生物製剤を投与。副作用で皮膚症状が出るとリウマチ性乾癬と誤診し、その治療まで。

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  28. 炎症所見も、リウマチ因子も抗CCP抗体も全くないのに、リウマチ治療をされたケース

  29. 原因不明の関節痛ーからだの歪みと筋力低下ー

  30. 当院ホームページ(リウマチ 誤診)でリウマチ性多発筋痛症が判明したケース

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