リウマチと誤診された、リウマチ性多発筋痛症

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リウマチの体質はないが、リウマチに似た症状がある
リウマチと誤診された、リウマチ性多発筋痛症

リウマチの体質はないが、リウマチに似た症状がある

今回ご紹介するのは、リウマチと誤診されていた50代女性です。

≪受診前の経過≫
2023年3月、左肩に激しい痛みが出現。整形外科を受診すると、五十肩と診断され鎮痛剤が処方された。しかし全く効果がなかった。
その後発熱が続き、4月には身の回りのことができなくなった。
再度整形外科を受診し血液検査をすると、
　　　　　リウマチ因子(-)、抗CCP抗体(-)、CRP:5.48　と炎症所見のみ
後日、紹介された総合病院を受診し、血液検査や、PET CT検査を受ける。
　　　　　リウマチ因子(-)、抗CCP抗体(-)、抗核抗体(-)
　　　　　CRP:10.05、MMP‐3:170
　　　　　この結果でリウマチと診断され、プレドニン5㎎/日、リウマトレックス5c/週が処方される
しかしそれでも痛みで動けなくなり、家族の勧めで当院受診となった。

≪当院初診時の炎症の有無≫
当院での検査
　　　　　抗GAL欠損IgG抗体(-)
持参された検査データと併せてみても、関節リウマチは全くなく、リウマチ性多発筋痛症であることが判明しました。
総合病院でリウマチと診断された時、「リウマチ性多発筋痛症は年齢的に該当しない」と言われたということですが、実際は50歳以上の中高年に発症すると言われている病気です。（男女比１：２）

これは単なる勘違いでは済まされない問題です。症状だけで、体質もないのに関節リウマチと誤診したのです。
たとえリウマチだったとしても、リウマチ治療にプレドニンを使うことは普通はありません。

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