リウマチの体質はないが、リウマチに似た症状があるケース(炎症なし)

大学病院で回帰性リウマチと診断され、薬を処方された患者さんが来院。関節痛があり検査するも炎症所見は全くなく、誤診だった。

今回ご紹介するのは、大学病院で回帰性リウマチと言われたという、40代男性です。

≪受診前の経過≫
2021年10月、40℃を超える不明熱で大学病院を受診(入院)。その後別の大学病院で精査すると、リウマチ(回帰性リウマチ)の可能性があると診断され、プレドニンとリウマトレックスが処方された。しかしそれは内服せず、痛みが強い時には鎮痛剤で対応していた。
2022年10月から痛みは増強し、歩行が困難になることもあった。
発熱はないものの症状は改善せず、自分は本当にリウマチなのか、痛みの原因は一体何かなどの疑問をもち、知人の紹介で当院受診となった。

≪当院初診時の炎症の有無≫
持参された約1年前の検査データを確認すると、リウマチ因子は陰性、抗CCP抗体は調べられていませんでした。全身の炎症を表すCRPは入院時は高値だったものの、その後上昇はありませんでした。滑膜炎を表すMMP-3は一度も調べられていませんでした。
また入院時、白血球は減少し、リンパ球が上昇していましたので、この時ウイルス性の感染症だったのではないかと考えられました。
現在治療も何もしていないのに、貧血も変形もないことから、本当にリウマチなのか疑問に思われる状況でした。
診察してみると、手指の変形もなく、レントゲンで見ると関節裂隙の狭小化が著明で、握りにくく曲げにくい状態でした。また両股関節にずれがあり、背中や肩が引っ張られている状態でしたので、手技により調整を行いました。すると、しゃがむことができるようになったと、驚かれていました。
激しい痛みがあるということで詳しく検査してみると、リウマチ因子、抗CCP抗体、抗核抗体すべて陰性、CRPもMMP-3も上昇はありませんでしたので、回帰性リウマチでも膠原病でもないことが判明しました。線維筋痛症も考えられましたが、「痛み」以外の症状がないので該当せず。
患者さんには、痛みの原因は回帰性リウマチではないこと、今治療する病気はないということを詳しく説明しました。
この患者さんは、「回帰性リウマチではないか」と言われたことで、痛みに対してさらに敏感になっていたのでは、と思われました。








その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

書籍について

リウマチの体質はないが、リウマチに似た症状があるケース(炎症なし)

  1. リウマチ性多発筋痛症で治療していたが、関節リウマチに診断が変更…なぜ

  2. 膠原病でシェーグレンの可能性があると言われていた。最近朝のこわばりやふくらはぎの痛みが出現したので、リウマチではないかと当院受診

  3. 初期の関節リウマチと診断され、リウマトレックスが処方されたが、実は変形性膝関節症だった

  4. 変形性膝関節症が関節リウマチと間違えられたケース

  5. ドクターの思い込みで関節リウマチと誤診される

  6. たとえリウマチの体質があったとしても、炎症所見がなければ治療は必要ない

  7. 大学病院で回帰性リウマチと診断され、薬を処方された患者さんが来院。関節痛があり検査するも炎症所見は全くなく、誤診だった。

  8. 誤診   潰瘍性大腸炎(自己免疫疾患)であったがために、ただの足の痛みが関節リウマチと誤診され治療された

  9. 誤診   両肩の関節痛が、大学病院でリウマチと誤診される(リウマチ因子や炎症反応全てなし)

  10. 誤診   リウマチ因子も抗CCP抗体も、炎症所見も何もないのにリウマチと診断(総合病院リウマチ科)

  11. 治らなかった首の痛みが、股関節の調整で改善

  12. どこの整形外科に行っても治らない左肩の激痛で夜も眠れず。当院での股関節調整法で、直後に症状改善

  13. また「MMP-3(関節の破壊)の上昇」の理解ができないリウマチの専門医。関節リウマチと誤診し、間違った治療へ。

  14. 誤診⑱五十肩を関節リウマチと診断し、免疫抑制剤を投与されそうになった

  15. リウマチ性多発筋痛症…また関節リウマチと誤診され治療

  16. 全く健康な女性をリウマチに仕立て上げ、色々な生物製剤を投与(誤診と詐欺)

  17. どこの病院でもわからない病気、リウマチ性多発筋痛症(いつもリウマチと誤診される)

  18. 老化による指の変形をリウマチと誤診(総合病院リウマチ科)

  19. 「原因不明の痛み」大学病院でも診断がつかない

  20. リウマチ性多発筋痛症、大学病院でもリウマチと誤診されやすい

  21. 整形外科でも総合病院のリウマチ科でもまたまた誤診。病気でない人がリウマチに。

  22. リウマチではないのに一方的に誤診され、劇薬のステロイド剤と免疫抑制剤が処方されたケース(まさに詐欺行為)

  23. リウマチは全くないのに、足を見ただけで「リウマチ」と診断されたケース

  24. 誤診に誤診を重ねたケース②全く正常なのにリウマチと誤診され、様々な生物製剤を投与。副作用で皮膚症状が出るとリウマチ性乾癬と誤診し、その治療まで。

  25. 誤診されたうえに、入院・手術までされたケース

  26. リウマチが全くないのに、変形性指関節症をリウマチと誤診。必要のないプレドニンやリウマトレックスが出されていた。

  27. リウマチ性多発筋痛症と関節リウマチの二つの病名が付き、同時に治療をされていたケース

  28. 炎症所見も、リウマチ因子も抗CCP抗体も全くないのに、リウマチ治療をされたケース

  29. 原因不明の関節痛ーからだの歪みと筋力低下ー

  30. 当院ホームページ(リウマチ 誤診)でリウマチ性多発筋痛症が判明したケース

  31. リウマチ専門病院と大学病院で誤診された患者さん

  32. リウマチと診断された方の検査データ。本当はリウマチ性多発筋痛症だった

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