
その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

リウマチ治療がうまくいっていない(炎症あり)
今回ご紹介するのは、治療薬を変更しても効果がないために来院された40代女性のケースです。
≪受診前の経過≫
2020年5月、洗髪ができないくらいの両手指の痛みが出現したため、A整形外科を受診。血液検査の結果、膠原病の数値が陽性で、肝臓の数値も上昇しているため、B病院へ紹介された。
B病院では、肝臓の精査が優先され、肝生検されたが原因はわからず、「脂肪肝だろう」と追われ、ウルソの内服と食事療法で改善した。その後、リウマチの治療が始まったが、治療するも症状は改善せず。
【服薬と食事療法で改善するのであれば、肝生検は必要なかった】
2021年9月、C病院整形外科に転院し、ここでは抗リウマチ薬としてリウマトレックス4c/週が投与された。炎症は止まり関節痛も消失した。その後、4c(3cと1c)を2日に分けて、更には5c(3cと2c)を2日に分けての服用となった。
2022年4月、痛みが出現したため、TNF阻害剤の生物製剤エタネルセプトの自己注が追加となった。
2024年12月、痛みが改善しないため、エタネルセプトと同じTNF阻害剤のナノゾラ皮下注(新薬)に変更となった。
それでも症状は一向に改善せず、友人に相談すると、ネットで検索し、当院受診を勧めてくれた。
≪当院初診時の炎症の有無≫
患者さんは今までの検査データを保持されておらず、話を聞くと、B病院で抗核抗体強陽性で、全身性エリテマトーデス(SLE)と言われていたようでした。
過去の検査データが全くなく、SLEについても含め、現在の状態を詳しく検査してみると、
①抗核抗体 5120(異常高値)、抗dsDNA抗体(-)、抗Sm抗体(-)、血清補体価 41.4
抗核抗体強陽性だが、SLEの体質はない
補体が正常値なのでリウマチ以外の膠原病の活動性はない
②リウマチ因子(+)、抗CCP抗体(+)、CRP(1+)、MMP-3 222.3
リウマチの体質があり、活動性があるため、治療が必要
リウマチの治療が必要であることを説明すると、患者さんはアクテムラでの治療を希望されたので、開始することになりました。
<リウマトレックスの使い方がわかっていないドクター>
人は、60兆ある細胞の内、寝ている間に1兆の細胞が入れ替わります(細胞分裂)。1兆の細胞の9割は免疫細胞です。細胞分裂するためには、葉酸が必要となりますが、リウマトレックスは、その葉酸の働きをブロックし、細胞分裂を止め、免疫細胞の生成を止めます。
リウマトレックスを服用することで、免疫細胞(リウマチを起こすリウマチ因子や抗CCP抗体)の生成を止めます。リウマトレックスは、その人によって効果がある量は違います。よく2日に分けてリウマトレックスを飲んでいるという方がいますが、2日合わせた量がリウマトレックスの量ではなく、1日に服用した量がリウマトレックスの量なのです。
患者さんは、リウマトレックス4cで効いていたところ、3cと1c、3cと2cを2日に分けての服用に変わり、結果1日3cと減量になり、そのため効果がなくなり痛みが出てきたようです。
<生物製剤の種類が理解できていないドクター>
生物製剤は、関節リウマチが引き起こす炎症のサイトカインの種類によって、効果が異なります。
患者さんは、エタネルセプトで効果がなかったということですので、TNF-α以外のサイトカインで、リウマチが起きているということになります。そのため、次に使用すべきは、IL-6をブロックする生物製剤アクテムラだったと思います。
しかし患者さんは、エタネルセプトと同じ系統のナノゾラを処方されたため、このドクターは生物製剤の種類によって、作用が異なることを理解できていなかったと思われます。
その他の改善症例につきましては、院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』『リウマチを止める――完全寛解の時代到来!!』をお読みください。
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