リウマチの体質をもっているが、今発症していない(炎症なし)

誤診   炎症所見も全くないのに、フルコースのリウマチ治療をされていたケース(総合病院)

今回ご紹介するのは、リウマチの活動性がないにもかかわらず治療をされていた40代女性です。

≪受診前の経過≫
2017年5月頃、右第2指に腫れや痛みが出現したため、整形外科を受診。血液検査の結果、リウマチ因子と抗核抗体が陽性、抗CCP抗体は陰性、CRP(-)。鎮痛剤で対応していたが、症状が改善しないため、総合病院を紹介された。
同年9月、総合病院での血液検査で、抗CCP抗体が陽性に転じたことから、リウマトレックス4c/週、プレドニン6㎎/日が開始となった。
現在まで、痛みや症状に合わせてリウマトレックスやプレドニンは増量・減量を繰り返し、ケアラムや生物製剤シンポニーやアクテムラが追加となった。
何年も同じような治療を行っているが、手指関節の痛みは改善せず、2年前からは仕事ができなくなった。
病院の待合でリウマチについて調べていたところ、拙著「リウマチが治った」が表示され当院のことを知った。”治る可能性があるのでは?”と思い、受診となった。

≪当院初診時の炎症の有無≫
持参された検査データをみると、リウマチ因子、抗CCP抗体ともに陽性。リウマチと診断された当初から最近まで、全身の炎症を表すCRPの上昇は一度もありませんでした。滑膜炎を表すMMP-3の上昇はみられたものの、許容範囲内と思われる数値で、プレドニンを内服していることが影響している可能性が大いに考えられました。しかしそのMMP-3の上昇があるがために、プレドニンの離脱ができていない状況ではないかと思われました。
レントゲンを撮ると、両手指の変形はなく、関節裂隙は狭小化しており、そのために無理をすると痛みが出ているようでした。
リウマチの体質は持たれていますが、今は活動性がなく治療は必要ない状態でした。そこで治療を中止して、そして1ヶ月が経過したのちに検査することを提案しました。リウマチの活動性が認められ時には、治療を開始しても問題ないことを説明しました。

主治医は検査データをみずに、患者さんの体調や訴えをもとに薬を出しているようでした。これは適切な治療とはいえません。
また、初めから病気が出てもいないのに、約20年前の治療をしていますが、何を治すというのでしょう。
マッサージ師という職業柄、疲労や使い過ぎにより手に痛みが出ることは、誰にでも想像ができたのではないでしょうか。それなのに、リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性だっただけで、活動性が乏しいにもかかわらず、思い込みと独断でプレドニンやリウマトレックス、ケアラムに生物製剤などを使い続けるということは、悪意すら感じてしまします。








その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

書籍について

リウマチの体質をもっているが、今発症していない(炎症なし)

  1. 間違いだらけのリウマチ医療⑩

  2. 間違いだらけのリウマチ医療⑦

  3. 間違いだらけのリウマチ医療⑥

  4. リウマチの体質はあるが、今治療は必要なし

  5. 間違いだらけのリウマチ医療②

  6. リウマチ再燃か

  7. リウマチの体質があるだけで治療開始。炎症がないのに…

  8. リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性でも、炎症所見がなければ治療は必要ない

  9. リウマチ因子も抗CCP抗体陽性だが、治療の必要はなし

  10. リウマチの体質はあるが発症はなし。

  11. リウマチ因子陽性、全手指の関節の腫れは、ゴルフの過度の練習のせいで治療必要なし。

  12. 炎症のないリウマチは、治療必要なし。 

  13. リウマチ因子陽性だけでは、治療必要なし

  14. リウマチ因子、抗CCP抗体、抗核抗体すべて陽性。しかし炎症反応(CRP)がなければ、治療の必要なし。

  15. コロナ感染の後遺症による間質性肺炎が判明

  16. リウマチ因子や抗CCP抗体があるだけ。炎症所見もないのに、リウマトレックス投与のための予備検査。右第3指第二関節の腫れは「指を鳴らす習慣」が原因。

  17. 誤診   まだ発症もしていないのに治療開始(総合病院リウマチ科)

  18. 誤診   炎症所見も全くないのに、フルコースのリウマチ治療をされていたケース(総合病院)

  19. リウマチが発症していないのに治療を開始していたケース

  20. 誤診①検査もせずにリウマチ性多発筋痛症と勝手に診断し、ステロイド剤を大量投与する。                                誤診②リウマチの活動性がないのに、免疫抑制剤や抗リウマチ薬、生物製剤を投与

  21. 誤診17 高齢でリウマチの活動性がなく治療は必要ないのに、生物製剤が次々と変更され、更には別の病名がつけられまた別の生物製剤が投与された

  22. 8年ぶりに来院

  23. 大学病院でヘバーデン結節があるだけでリウマチと誤診され、治療を約2年されていたケース

  24. ”自然寛解”という稀なケース

  25. 炎症所見もないのに、必要のない治療がされていた

  26. 妊娠時のリウマチ治療は必要?

  27. リウマチの体質があるだけで、必要のないプレドニンやリウマトレックスが出されていたケース

  28. 「外反母趾の痛み」をリウマチと誤診し、プレドニン10㎎を処方した大学病院のリウマチ専門医

  29. 誤診に誤診を重ねたケース②まだリウマチが発症していないのに必要のない生物製剤(シンポニー)を投与。そして副作用で出た湿疹をリウマチ性乾癬と誤診。なんと治療までしていた。

  30. リウマチの体質があるだけで、活動性がないのに治療をされたケース

  31. リウマチ因子が陽性なだけで、活動性もないのに必要のない治療をされていた

  32. リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性でも、炎症所見がなければ治療の必要性はない。それなのに治療をされていたケース

  33. またもリウマチ因子、抗CCP抗体が陽性なだけで、炎症反応もないのに抗リウマチ薬(リウマトレックス)が。副作用で白血球が低下し、リウマトレックスを中止してバイオ製剤を勧められたケース

  34. リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性なだけで、活動性が全くないのにプレドニン治療が続けられていたケース

  35. 『リウマチ因子、抗CCP抗体ともに陽性』、でも8年経過してもリウマチが一度も発症していないケース

  36. 見過ごせない誤診

  37. 炎症がなければ治療は必要ない

  38. リウマチ因子陽性イコール治療ではない

  39. リウマチであっても治療の必要がないケース

  40. 繰り返しあらわれる関節痛…短周期型のリウマチ?

  41. 長期間にわたるリウマチ治療も、今は活動性がないため治療の必要なし。

  42. CRPマイナス、MMP-3正常、リウマチの活動性なし。治療の必要はありません。

  43. 変形性指関節症なのに、リウマチの治療をされていた

  44. リウマチが発症していないのに治療をされていた<結構多いケース>

  45. リウマチ因子、抗CCP抗体ともに強陽性。しかしCRP(-)と発症していない。治療は必要ないのに、プレドニンやリウマトレックスが…

  46. リウマチ因子のみで発症してもいないのに、リウマトレクスが処方されていた。実は変形性指関節症のみ。治療中止。

  47. 発症していないのに、たくさんの抗リウマチ剤の投与で副作用出現

  48. リウマチの活動性がないのにステロイドやリウマトレックスが出されていた!

  49. リウマチの活動性がなく発症していないのに、即断治療され、そのうえ滑膜切除術まで受け、仕事も日常生活も困難…

  50. 祖母と曾祖母がリウマチ。自分もリウマチ因子、抗CCP抗体もあるがまだ発症していない。

  51. リウマチ因子、抗CCP抗体陽性。しかしCRP、MMP-3は正常値。

  52. リウマチの活動性がないのに治療されていた

  53. ヘバーデン結節とブシャール結節

  54. 発症もしていないのに…薬で体調を崩して当院へ

  55. リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はないので治療は必要ない

    リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はないので治療は必要ない

  56. リウマチ因子、抗CCP抗体ともに強陽性。「あなたは将来身体障害者になります」と言われた

  57. リウマチ寛解から全快へ。非常に稀なケース(抗GAL欠損IgG抗体陽性から陰性へ)

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