リウマチの体質をもっているが、今発症していない(炎症なし)

間違いだらけのリウマチ医療

今回ご紹介するのは、リウマトレックスの服用には抵抗があり、ネットで検索し当院受診となった40代女性のケースです。

≪受診前の経過≫
2021年8月、左膝や左第1指に痛みがあったため、総合病院整形外科を受診。骨には異常がないということだったが、血液検査の結果[リウマチ因子 74.5]と高いということで、リウマチ科に紹介された。
同病院のリウマチ科を受診。血液検査の結果[抗CCP抗体 900、CRP 0.09]活動性が全くないのに、リウマチと診断されリウマトレックス4c/週が開始された。
12月、痛みが軽減したように感じたので、もっと近い整形外科に転院。
2024年2月、上口唇の腫れが出現。リウマトレックスの副作用と診断されたが、中止されずにフォリアミンだけを2Tに増量された。
4月、リウマチ因子・MMP-3の数値が少し上昇したということで、リウマトレックス5c/週に増量になった。
感染症が怖いため、自己判断でリウマトレックスを中止した。今後もリウマトレックスは服用したくないため、”リウマトレックス 減薬”と検索したところ、当院ホームページが出てきたので受診となった。

≪当院初診時の炎症の有無≫
リウマチと診断され治療開始となった時、CRPは(-)で炎症はなかった。MMP-3は調べられていないものの、CRPの上昇がないので、治療はまったく必要なかったことを説明しました。
患者さんは現在、リウマトレックスの服用を控えているということでしたので、当院で詳しく検査してみると、
  ●リウマチ因子(+)、抗CCP抗体(+)、CRP(-)、MMP-3 43.8
リウマトレックスの服用を中止して10日ほどが経過していましたが、炎症所見は全くなく、リウマチの活動性はない状態であることがわかりました。
そこで、治療治療を中止したまま1ヶ月が経過した頃に検査をし、CRPとMMP-3の上昇が認められなければ、リウマチの活動性は元々ないということなので、経過をみるだけで良いことになる。逆に、CRPとMMP-3が上昇していたら、リウマトレックスを服用したためにリウマチの発症が早まり、リウマチの活動性があるということなので治療が必要になる、ということを説明しました。

―このケースの問題点ー
①リウマチと診断され治療が開始となった時、炎症はなかったので、治療はいらなかった
②リウマチ因子やMMP-3を治療の指標としていること
 ・リウマチ因子は活動性に相関しない
 ・MMP-3の少しの上昇は正常値の許容範囲内であり、問題なかったと言える
③リウマトレックスの副作用と考えられた時には、薬を中止するはずだが、副作用止めのフォリアミンが増量されている
④自分の力でリウマチの発症を抑えていたところに、免疫抑制剤であるリウマトレックスが投与されたことで、リウマチが発症してしまうことは、よくあることなのです
⑤1か月後炎症反応(CRP)が正常値なら、リウマチはまだ発症していないので、リウマトレックスを処方する意味がないことになる





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書籍について

リウマチの体質をもっているが、今発症していない(炎症なし)

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  75. リウマチ因子のみで発症してもいないのに、リウマトレクスが処方されていた。実は変形性指関節症のみ。治療中止。

  76. 発症していないのに、たくさんの抗リウマチ剤の投与で副作用出現

  77. リウマチの活動性がないのにステロイドやリウマトレックスが出されていた!

  78. リウマチの活動性がなく発症していないのに、即断治療され、そのうえ滑膜切除術まで受け、仕事も日常生活も困難…

  79. 祖母と曾祖母がリウマチ。自分もリウマチ因子、抗CCP抗体もあるがまだ発症していない。

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  84. リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はないので治療は必要ない

    リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はないので治療は必要ない

  85. リウマチ因子、抗CCP抗体ともに強陽性。「あなたは将来身体障害者になります」と言われた

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交通アクセス

わいわいクリニック 外観写真

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