リウマチの体質をもっているが、今発症していない(炎症なし)

炎症がなければ治療は必要ない

今回ご紹介するのは、リウマチと診断された40代女性の方です。

≪受診前の経過≫
左手首に痛みが出現したので、近医整形外科を受診しました。その手首に局注をしてもらうと、痛みは一時的に改善しましたが、また痛みが出たためもう一度受診しました。今度は臀部への注射となりました。その日の夜、高熱が出て片側の手が動かなくなりました。
翌日その整形外科を受診すると、「原因がよく分からない」ということで、詳しく検査できる大きな病院を紹介されました。
そこでは、血液検査、レントゲン、CTなどを受けました。肺に影があり肺がんの疑いがあるということで、基幹病院を紹介されました。
基幹病院で精査しましたが、肺は異常ありませんでした。同病院の整形外科で手首を診てもらうと、「仕事に行けないなら休んでください」と言われただけでした。
仕事内容が手を使う作業のため、気をつけながら過ごしていましたが、両手に強い痛みが出現したので、徒歩で行ける整形外科を受診しました。
「腱鞘炎でしょう」ということで、電気治療をしたり痛み止めを内服しましたが効果がなく、生活に支障が出るようになりました。改めて検査すると、関節リウマチと診断され、リウマトレックス4c/週の内服となりました。
リウマチと診断されたことを家族に話すと、専門病院の受診を勧められ、知人の紹介で当院を受診されました。

≪当院初診時の所見(炎症の有無)≫
持参された検査データをみてみると、リウマチ因子、抗CCP抗体ともに強陽性でした。全身の炎症を表すCRPは0.08、貧血もありませんでした。つまり、リウマチの体質があるだけで、今は活動性もなく(自分自身でリウマチの発症を抑えている)、治療の時期ではないということをお伝えしました。
また、リウマトレックスの服用により免疫力が低下し、リウマチの発症を早める可能性があることを伝え、内服を中止としました。
よく診察してみると、右足首は内側に傾き負担がかかり、右股関節がずれていることから、左手や左肩に影響が出ていました。
仕事柄、手への負担が多いため痛むようなので、鎮痛剤で対応し、定期的に足腰の筋力を鍛えることをアドバイスしました。








その他の改善症例につきましては、
院長著書『リウマチが治った』『リウマチが治った②』をお読みください。
多数の方が、どのようにして改善したのかが詳しく書かれています。

書籍について

リウマチの体質をもっているが、今発症していない(炎症なし)

  1. 間違いだらけのリウマチ医療⑩

  2. 間違いだらけのリウマチ医療⑦

  3. 間違いだらけのリウマチ医療⑥

  4. リウマチの体質はあるが、今治療は必要なし

  5. 間違いだらけのリウマチ医療②

  6. リウマチ再燃か

  7. リウマチの体質があるだけで治療開始。炎症がないのに…

  8. リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性でも、炎症所見がなければ治療は必要ない

  9. リウマチ因子も抗CCP抗体陽性だが、治療の必要はなし

  10. リウマチの体質はあるが発症はなし。

  11. リウマチ因子陽性、全手指の関節の腫れは、ゴルフの過度の練習のせいで治療必要なし。

  12. 炎症のないリウマチは、治療必要なし。 

  13. リウマチ因子陽性だけでは、治療必要なし

  14. リウマチ因子、抗CCP抗体、抗核抗体すべて陽性。しかし炎症反応(CRP)がなければ、治療の必要なし。

  15. コロナ感染の後遺症による間質性肺炎が判明

  16. リウマチ因子や抗CCP抗体があるだけ。炎症所見もないのに、リウマトレックス投与のための予備検査。右第3指第二関節の腫れは「指を鳴らす習慣」が原因。

  17. 誤診   まだ発症もしていないのに治療開始(総合病院リウマチ科)

  18. 誤診   炎症所見も全くないのに、フルコースのリウマチ治療をされていたケース(総合病院)

  19. リウマチが発症していないのに治療を開始していたケース

  20. 誤診①検査もせずにリウマチ性多発筋痛症と勝手に診断し、ステロイド剤を大量投与する。                                誤診②リウマチの活動性がないのに、免疫抑制剤や抗リウマチ薬、生物製剤を投与

  21. 誤診17 高齢でリウマチの活動性がなく治療は必要ないのに、生物製剤が次々と変更され、更には別の病名がつけられまた別の生物製剤が投与された

  22. 8年ぶりに来院

  23. 大学病院でヘバーデン結節があるだけでリウマチと誤診され、治療を約2年されていたケース

  24. ”自然寛解”という稀なケース

  25. 炎症所見もないのに、必要のない治療がされていた

  26. 妊娠時のリウマチ治療は必要?

  27. リウマチの体質があるだけで、必要のないプレドニンやリウマトレックスが出されていたケース

  28. 「外反母趾の痛み」をリウマチと誤診し、プレドニン10㎎を処方した大学病院のリウマチ専門医

  29. 誤診に誤診を重ねたケース②まだリウマチが発症していないのに必要のない生物製剤(シンポニー)を投与。そして副作用で出た湿疹をリウマチ性乾癬と誤診。なんと治療までしていた。

  30. リウマチの体質があるだけで、活動性がないのに治療をされたケース

  31. リウマチ因子が陽性なだけで、活動性もないのに必要のない治療をされていた

  32. リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性でも、炎症所見がなければ治療の必要性はない。それなのに治療をされていたケース

  33. またもリウマチ因子、抗CCP抗体が陽性なだけで、炎症反応もないのに抗リウマチ薬(リウマトレックス)が。副作用で白血球が低下し、リウマトレックスを中止してバイオ製剤を勧められたケース

  34. リウマチ因子や抗CCP抗体が陽性なだけで、活動性が全くないのにプレドニン治療が続けられていたケース

  35. 『リウマチ因子、抗CCP抗体ともに陽性』、でも8年経過してもリウマチが一度も発症していないケース

  36. 見過ごせない誤診

  37. 炎症がなければ治療は必要ない

  38. リウマチ因子陽性イコール治療ではない

  39. リウマチであっても治療の必要がないケース

  40. 繰り返しあらわれる関節痛…短周期型のリウマチ?

  41. 長期間にわたるリウマチ治療も、今は活動性がないため治療の必要なし。

  42. CRPマイナス、MMP-3正常、リウマチの活動性なし。治療の必要はありません。

  43. 変形性指関節症なのに、リウマチの治療をされていた

  44. リウマチが発症していないのに治療をされていた<結構多いケース>

  45. リウマチ因子、抗CCP抗体ともに強陽性。しかしCRP(-)と発症していない。治療は必要ないのに、プレドニンやリウマトレックスが…

  46. リウマチ因子のみで発症してもいないのに、リウマトレクスが処方されていた。実は変形性指関節症のみ。治療中止。

  47. 発症していないのに、たくさんの抗リウマチ剤の投与で副作用出現

  48. リウマチの活動性がないのにステロイドやリウマトレックスが出されていた!

  49. リウマチの活動性がなく発症していないのに、即断治療され、そのうえ滑膜切除術まで受け、仕事も日常生活も困難…

  50. 祖母と曾祖母がリウマチ。自分もリウマチ因子、抗CCP抗体もあるがまだ発症していない。

  51. リウマチ因子、抗CCP抗体陽性。しかしCRP、MMP-3は正常値。

  52. リウマチの活動性がないのに治療されていた

  53. ヘバーデン結節とブシャール結節

  54. 発症もしていないのに…薬で体調を崩して当院へ

  55. リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はないので治療は必要ない

    リウマチ因子、抗CCP抗体は陽性。しかし活動性はないので治療は必要ない

  56. リウマチ因子、抗CCP抗体ともに強陽性。「あなたは将来身体障害者になります」と言われた

  57. リウマチ寛解から全快へ。非常に稀なケース(抗GAL欠損IgG抗体陽性から陰性へ)

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