リウマチの活動性がないのにステロイドやリウマトレックスが出されていた!

<39歳・女性>
某大学病院でリウマチと診断されて10年間、プレドニン5㎎/日、リウマトレックス4c/週を投与されていた患者さん。最近調子が悪くなってきたので、プレドニン10㎎/日と増量され、レミケードの点滴も追加された

治療しているにもかかわらず、手首や指の痛みがさらに増強し、こわばりも一日中続くため、知人の紹介で当院を受診。聞いてみると、ステロイドを中止したいという意向であった。

持参した検査データは、直近のものしかなかった。それをみると、滑膜炎を表すMMP-3は検査されていなかったが、炎症を表すCRP(-)、血沈15㎜/hとリウマチの活動性は全くなかった。患者さんから聞くと、検査データは変わっていないということだった。そこから推測すると、現在あるのは、鉄欠乏性貧血と体力がない(全身の筋力低下)だけであった。

主訴が、両手首や右手指の痛みだったため、手のレントゲンを撮ってみると、関節裂隙は非常に少なく、特に左右の手首は著明であり、可動域が狭く動かせば痛みが出る状態であった。

当院で検査してみると、リウマチ因子、抗CCP抗体は共に陽性、MMP-3は軽度上昇しているが、CRP(-)のため、リウマチの活動性は認められなかった。

リウマトレックスは中止し、プレドニンは減量~中止を考え、貧血の治療を最優先して行うことをアドバイスした。

 

このケースは、大学病院で10年もの間、リウマチの活動性がないにもかかわらず、リウマチとして、非常に危険なステロイドや免疫抑制剤を投与し続けたという症例である。

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